タイトルの通りです。AP弾の正規化(Normalization)は信管作動装甲厚の計算のあとに行われていることを検証しました。
着弾角度、相対装甲厚の定義は基本的に前回の定義を引き継ぎますが、今回は正規化を考慮します。
正規化とは
AP弾が装甲に命中したとき、着弾角度が垂直に近い方向に補正されます。これを正規化(Normalization)と呼びます。何度の補正がかかるかは砲弾に設定されています。基本的なルールは以下のパッチノートから見れます。
検証の方法
駆逐艦などの船体を、その素の装甲厚より大きい信管作動装甲厚を持つAP弾で角度を変えて射撃し、過貫通が出るか通常貫通が出るかで評価します。
戦艦で巡洋艦に対して同じことをすることも考えましたが、バイタルダメージが大きすぎて効率が悪いのと、近距離では信管作動よりも信管時間の方が過貫通が出るかにとって支配的な要素になるようなのでやめました。
方法1(Halland 120mmAP v.s. T10DD)
Hallandの120mmAPの最大正規化角度は10°であることが分かっています。
Hallandの120mmAPの信管作動装甲厚は20mmです。それに対してTier10駆逐艦の船体は基本的に19mmの装甲で構成されています。120mmAPの信管が19mm装甲で作動するためには、72°以下の角度で着弾する必要があります。
もし仮に正規化が信管作動装甲厚の計算の前に行われていたとすると、90~62°までは過貫通が出ることになります。
逆に正規化が信管作動装甲厚の計算の後に行われていたとすると、90~72°まで過貫通が出ることになります。
方法2(Izyaslav 102mmAP v.s. T7DD)
Izyaslavの102mmAPの最大正規化角度は10°であることが分かっています。
Izyaslavの102mmAPの信管作動装甲厚は17mmです。それに対してTier7駆逐艦の船体は基本的に16mmの装甲で構成されています。102mmAPの信管が16mm装甲で作動するためには、70°以下の角度で着弾する必要があります。
もし仮に正規化が信管作動装甲厚の計算の前に行われていたとすると、90~60°までは過貫通が出ることになります。
逆に正規化が信管作動装甲厚の計算の後に行われていたとすると、90~70°まで過貫通が出ることになります。
実行環境
・0.9.8.0 トレモ
・0.1~0.2km程度の至近距離で射撃
・ModStationに収録されている角度MODを使用
結果など
タイトルの通りですが、信管作動装甲厚の計算の後に正規化が行われていることが分かりました。とはいえ、角度MODが角度を取る点や、装甲版の詳細な角度が分からないので間違っている可能性もあります。より正確な角度の測定方法を思いついた人はTwitter([at]voidhoge)などまでお願いします。
Montanaの38mm装甲をGliathの234mmAP(信管作動39mm)で撃つことでも確認できると思います。
動画や図はその気になったら作ります。