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World of Warshipsをした感想をかきます。

【World of Warships】AP弾の信管の話 feat. Underwater Hit Mod by Taro_JC

 AP弾の仕様として強制貫通や跳弾優遇は有名ですが、信管についてはあまり知られていないようなのでこのような形で書こうと思います。(HiWやWikiに記載されている程度の内容ですが。)

この記事で用いる語の定義

1.着弾角度:装甲面に対して平行な面を0°として、砲弾が侵入した角度。この記事では正規化は考慮しない。通常0°~90°

 

2.相対装甲厚:装甲に対して斜めに着弾したときに見かけの装甲厚が増えること。またその装甲厚。(相対装甲厚)=(装甲厚)/sin(着弾角度)と定義する。

 

基本的なルール

1.ほとんどのAP弾は(口径/6)を四捨五入した値までの装甲(相対装甲厚は考慮されます。複数枚の合計ではなく1枚の装甲でこれを満たす必要があります。)を貫通した場合、信管が作動します。

 

2.信管が作動した場合、一定時間後(0.033秒後など)にダメージの判定が行われます。

 

3.ダメージの判定が行われた時に砲弾が船体内ならば、区画やモジュールにダメージが入り、そうでないなら過貫通になります。

 

4.砲弾が水面に当たった場合、信管が作動します。

 

例外

ツリー英軽巡, Plymouth

 ツリーの英軽巡は12mmで信管が作動します。Tier6以上の駆逐艦は16mm以上の装甲で船体が構成されているので、必ず信管が作動します。

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 WorcesterのAPの信管は通常のものなので152/6≒25.33... ∴25mmとなります。Harugumoの船体は19mmの装甲で構成されているのでほとんどが過貫通になっています。対してMinotaurは12mmで信管が作動するのでほとんど過貫通が出ていません。

 これはツリーの英軽巡(Weymouth~Minotaur)とPlymouthにのみ存在する性質で、Belfast、Belfast'43、Perth(Commonwealth)は通常の信管です。

Stalingrad

  Stalingradは34mmで信管が作動します。Tier10戦艦のPlatingは32mm、巡洋艦の中央部は30mmなので、これらに対して少しでも角度が付けば信管が作動します。

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 YoshinoのAPの信管は通常のものなので310/6≒52 ∴52mmとなります。Montanaのアッパーベルトは38mmの装甲で構成されているのでそこに命中した砲弾は全て過貫通になっています。対してStalingradは34mmで信管が作動するのでほとんどが通常貫通になっています。

信管に関する現象

1.駆逐同士の撃ち合い(Harugumo, Daring)

 AP弾駆逐艦に対して過貫通しやすいですが、艦の組み合わせによっては貫通弾を出せる場合があります。AP弾の方が20~40%ほどDPMが高いのでこれを活かせるとおいしいねとなります。

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 Harugumoの100mm砲は100/6≒16.66... ∴17mmで信管が作動します。17mm < 船体19mmなので、貫通できる状況ならば駆逐艦の船体にはほぼ信管が作動します。

 Somersの127mm砲は127/6≒21.66... ∴22mmで信管が作動します。19mmよりも大きい値なので、真横から撃った場合には信管が作動せず、過貫通します。

 Kleberの139mm砲も同様で、基本的に過貫通します。

 Tier10で、駆逐艦に対して必ず信管が作動するのはDaring(113mm, 19mm)と、Harugumo(100mm, 17mm)です。これらで適切にAP弾を運用できれば、敵の駆逐艦を命中弾にして10~20%、斉射数にして2~3回分少ない命中弾で削り落とすことが可能です。

 

2.Halland(Smaland) v.s. Gearing

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  HallandとSmalandの120mmHE弾の貫通力は20mmです。対してGearingは側面に21mmの装甲を持っており(下の画像)、これらの艦では貫通できません。

 しかし、これら2隻のAP弾の信管作動装甲厚は20mmなので、Gearingのこの部分に当てた場合には必ず信管が作動します。これら2隻でGearingの側面を取った時はAP弾を撃ちましょう。(もちろんDaringもAPを撃ちましょう。)

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Gearingの装甲配置

 また、HallandとSmalandの120mmAPは、72°以下の角度で19mmの装甲に当たった場合に信管が作動するので、一応一般の駆逐艦に対して過貫通しない可能性があります。しかし、切り替えのタイミングがズレて跳弾や過貫通にされたり、上部構造に当たったりするとHE弾に対するDPM有利がかなり縮まるので、HarugumoやDaringほど有意な差はないと思います。射撃システム改良を取っていなかったり、プレイの精度に自信がないのであれば、Gearing以外の駆逐艦にはずっとHEでも大きな問題ではないでしょう。

 

3.Smolensk v.s. 18inch AP

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Smolenskの装甲配置

 Smolenskのバイタルは側面70mmの装甲で構成されています。それに対して457mmAPは76mm、460mmAPは77mmの信管作動装甲厚を持っており、Smolenskの70mm装甲を上回っているため、バイタルに直撃しても過貫通します。

 一応、水面に当たった砲弾は信管が作動するので、水中弾でバイタルを抜くことは可能です。

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 動画では、Smolenskの代わりに同じ装甲厚を持つTrentoを使っています。

 Montanaの406mmAPの信管作動装甲厚は68mmなので、水中弾(Underwater Hit, Damage: ~~と出ているのが水中弾)でなくてもバイタルに刺さっています。

 対してThundererの457mmAPの信管作動装甲厚は76mmなので直撃しても信管が作動せず、バイタルリボンは全て水中弾によって発生しています。

 Smolenskの側面を直撃した斉射が全部過貫通になったらこれのせいだと納得しましょう。また、Smolenskを狙うときはバイタルよりも水中弾を出すことをイメージする(水面と船体の境界線を狙う)といいかもしれません。

 逆にSmolenskに乗っているときに、457mm以上のAPを避けられないと思ったら真横で受けると助かるかもしれません。このとき、67°以下で命中すると普通に信管が作動します。過貫通を狙うにはしっかり真横を向けることを意識しましょう。

 似たような主砲口径のColbertは側面80mmなので、同じことをすると普通に抜かれて死にます。Shikishimaの510mmAPは85mmで信管作動なので過貫通を狙うことが可能です。

 

※補足:ColbertやSmolenskに対して過貫通するのは信管作動装甲厚の問題だけでなく、信管の時間の問題もある(信管が作動しても、0.033秒後には反対側の装甲を抜けている。)ようです。距離が近い場合(具体的な距離は艦や角度によって細かく変わるので分かりませんが、少なくとも5kmとかでは)にはこの要素が支配的なようで、Colbertも過貫通バリアを使えます。この場合にも水中弾によるバイタルはもらいます。

 

信管のスペックの確認方法

1.WoWS Fitting Tool

 艦を選び、Main BatteryのパネルのAPを展開すると出てきます。Thresholdが信管作動装甲厚で、Fuse Timeが信管が作動してからダメージの判定が入るまでの時間です。

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Fitting Tool
2.gamemodels3d.com

 艦を選び、主砲のタブを開くと砲弾の欄が表示されます。それをクリックすると左側のようなウィンドウが表示されます。信管起爆要求装甲がこの記事で言う信管作動装甲厚で、砲弾信管時間が信管が作動してからダメージの判定が入るまでの時間です。

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gamemodels3d.com

水中弾通知Mod

 TrentoをMontanaとThundererで撃つ動画で、何でも知ってる美少女、Taro_JC氏作成の水中弾通知Modを使っています。彼女の記事は以下から読めます。

kawaii-14.hatenablog.com